あなたの家のガス代はいくら?実は知らないガス代金の平均相場

2016年10月17日

簡単に言うと…

  • 一般家庭の平均的なガス代は、3人世帯で6,064円、4人世帯で6,115円です。
  •  ガス代の平均は季節によって異なり、もっとも高い時期は1~3月期で、もっとも安い時期は7~9月期でその差は4,000円程度にもなります。
  •  ガス代は、食洗機を利用したり、お風呂の追い炊きを避けることで効果的に節約することができます。

自分の家のガス代と他人の家のガス代を比較する機会など、ほとんどないでしょう。自分の家のガス代が平均かどうか気になったことはないですか?

ここでは、全国の一般家庭における平均的なガス代を、総務省の統計に基づいて紹介します。併せて、総務省や東京ガスが推奨するガス代の節約術も紹介します。

また、2017年4月から実施されるガス小売り自由化を受けた展望についても解説します。

一般家庭の平均的なガス代

一般家庭の平均的な月間ガス代について、総務省統計局が2016年に公表したデータを確認してみましょう。

(出典)総務省経済統計局

・「1世帯当たり1か月間の収入と支出(単身)」(2016年5月17日公表)

・「1世帯当たり1か月間の収入と支出(総世帯)」(2016年5月17日公表)

・「用途分類による四半期及び年度平均1世帯当たり1か月間の収入と支出」(2016年5月17日公表)

・「世帯人員別1世帯当たり1か月間の収入と支出」(2016年2月16日公表)

◆一般家庭の平均的なガス代

1人世帯…3,172円

2人世帯…5,006円

3人世帯…6,064円

4人世帯…6,115円

5人世帯…6,437円

6人以上世帯…6,490円

総世帯の平均…4,648円

2人世帯以上の平均…5,337円

データから見てお分かりの通り、ガス代は世帯人数に比例して増えていくわけではありません

ガス代に関して、調理を例に考えてみましょう。

主婦の方はよく「2人分の料理を作るのも3人分の料理を作るのも、手間はほとんど一緒」と言います。

これはあながち精神的な話ではなく、ガス代に関しても概ね正しい実感と言えます。

調理に要する実質的な手間は、世帯人数に比例しないからこそ、ガス代も世帯人数に比例しないのです。

調理以外でも同様のことが当てはまります。

例えば、お風呂をたく際のガス代についても、通常、世帯人数が増えるほど家族一人当たりのガス代は逓減していきます。ガスファンヒーターに関しても同じ理屈です。

なお、ガス代は原油価格や為替相場など世界経済の影響を受けやすいため、時期よって平均値は大きく上下します。

そのため、各ご家庭のガス代と全国の平均ガス代とを比較されたい方は、総務省統計局の最新データを参照するようにしてください。

総務省統計局「家計調査」:http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/NewList.do?tid=000000330001

季節ごとの平均的なガス代

季節によっても平均的なガス代は異なります。

経済産業局が公表した、2015年の四半期ごとのデータを確認してみましょう。

※数値は総務省統計局が毎月公表している「世帯あたり1か月の収入と支出」(2015年)を参照しています。

◆季節ごとの平均的なガス代(2人以上世帯)

1~3月…7,972円

4~6月…6,365円

7~9月…3,956円

10~12月…4,347円

ガス代がもっとも高い時期は、冬の真っ盛りを含む1~3月期です。

逆にガス代がもっとも安い時期は、真夏を挟んだ7~9月期になります。

両者の間には、実に2ものガス代の違いがあります。

ちなみに、東京都水道局が公表したデータによると、2014年の東京都庁付近の水温は、もっとも高い8月で平均26.5℃、もっとも低い1月で平均7.5℃で、その差は19℃にもなります。

家庭に送られる水道水の水温についても、同データとの大差はないと考えられます。

そのため、仮に家庭で40℃の温水を作る場合、夏と冬とではガス代に大きな違いが出てくることは想像できるでしょう。

ガス代を節約するための効果的な方法

冬場のガス代を節約すれば、年間でかかるトータルのガス代を大きく減らすことができます。

以下、資源エネルギー庁および東京ガスが推奨するガス代節約術のうち、代表的なものを紹介します。

金額は資源エネルギー庁が試算する年間節約額になります。

◆効果的なガス代節約術

・使用後の食器は、手洗いではなく食洗機を使う…8,060円/年

・お風呂の追い炊きをしない(家族の間隔を空けずに入浴)…5,270円/年

・シャワーは必要なタイミングだけで使う…2,760円/年

・ガスファンヒーターは、必要なときだけ使う…1,830円/年

・食器を手洗いする際には、水温を低温に設定する…1,210円/年

・ガスファンヒーターは20°を目安に室温設定する…1,130円/年

・調理の際には強火ではなく中火を使う…330円/年

※参照:「家庭の省エネ徹底ガイド」(資源エネルギー庁)、「ウルトラ省エネブック」(東京ガス)

食洗機を使うことによって、ガス代のみならず、水道代も大幅に節約ができます。

併せて追い炊きに注意すれば、合計で年間13,000円以上もの節約が可能になります。

ちなみに5人家族用の食器洗い乾燥機の価格は、国内の大手メーカーのものでも35,000円程度からとなっています。

年間8,060円の節約ができれば、4年とちょっとで元が取れることになります。

少し長いと感じるかもしれませんが、家事の手間も削減されることから、家族にとっては良いことばかりです。

都市ガスとLPガス(プロパンガス)~仕組みとガス料金の違い~

都市ガスとLPガス(プロパンガス)の料金を比較すると、都市ガスのほうが安くなります。

理由は、ガスの原料の違いにもありますが、それ以上に、都市ガス会社とLPガス会社における人件費の違いにあります。

都市ガスは、地中に埋められた導管を経由して各家庭に送られる仕組みです。

ガス供給に至る一連の流れを統括するのは、基本的にコンピューターシステムになります。

一方で、LPガスは、ガス事業者の従業員が各家庭に配達する仕組みです。

配達員の人件費や配達にかかるガソリン代、ガスの充填や交換、点検にかかる人件費など、すべての費用がガス料金に反映されます。

都市ガスよりもLPガスのほうが割高になってしまうことは、ガス供給の仕組みを考えた場合、仕方がないことと言えるでしょう。

ちなみに、都市ガスの料金はガス会社が自由に決めることができず、いわゆる公共料金の部類となっています。

そのため料金は、概ね適正価格と言われています。

一方でLPガスの料金は、各事業者が自由に決めることができます。

そのため事業者から提示される料金が適正なのかどうか、利用者には判断が難しいのが現状です。

ガス小売り自由化によってガス代の平均が下がる?

2017年4月より、都市ガスの小売り自由化がスタートします。

これによって、都市ガス利用圏のガス代平均が下がる可能性があるとも言われています。

都市ガス小売り自由化とは、認可を受けた事業者が、既存の大手ガス会社が敷設済みの導管を利用して各家庭にガスを供給できる制度です。

以前から供給先を限定する形で一部自由化は行なわれていましたが、末端ユーザーである商店や家庭は、長く自由化の対象外でした。

この新制度の施行により、既存の大手ガス会社も新規参入の小売り事業者も、自由競争のもと戦うことになります。

これまで都市ガスは、実質的には東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、西部ガスなど大手企業の寡占状態だったので、自由競争原理によってガス代が下がることが期待されています。

また、2016年4月にスタートした電力小売り自由化と合わせたハイブリッドなセット商品も生まれると予想されています。すなわち、電力とガスをセットにした割安なエネルギー供給サービスです。

他にも、例えば、東京ガスはインターネットプロバイダー会社や音楽配信会社との提携を進めるなどし、ガス自由化、電力自由化に絡む様々な新サービス提供の準備を進めています。

ガス小売り自由化にともなって、ガスを含めたトータルでの費用が下がる可能性は十分にあります。

 

日頃なんとなく支払っているガス代も、工夫すれば大きな節約になります。意識して、ガスとの付き合い方を一度見直してみてはいかがでしょうか。